横浜ラーメン 山村家

ラーメン管理人

2012年05月15日 19:09


「みなさ~ん喜んでくださ~い、滋賀県で家系ラーメンが食べられるようになりました!」

今回のレポートは、5月5日に栗東市にオープンした「横浜ラーメン山村家」です。
オープン前、近隣の住宅には折り込み広告が入ったそうです。
そのチラシに、しっかり「家系ラーメン」と書かれていました。
ですから「家系的」なラーメンではなく、「家系ラーメン」なのです。

「家系ラーメン」とは、どういうラーメンなのかを説明すると・・・、
スープは、濃厚な白濁豚骨スープ、
麺は太麺ストレート、
トッピングとしてホウレンソウと巨大な海苔が特徴、
味の好み(麺のかたさ、脂の量、味の濃さ)を自由に調節してもらえる、
テーブルに、おろしニンニク、おろしショウガ、豆板醤が置いてあって自由に入れられる、
・・・・と、まあ若者が喜ぶ要素がたくさんの、コッテリでスタミナいっぱいのラーメンです。

元祖は根岸線の新杉田駅にあった「吉村家」(後に横浜駅に移転)と言われています。
そこのお弟子さんたちが、味とスタイルを引き継いでいって、神奈川県内外に広がっていったのが「家系」です。
店名を「何々家」と「屋」ではなく「家」とつけて「や」と読ませる店が多かったので、ラーメンファンが「家系」と呼ぶようになりました。

レポーターは1984年から2008年まで神奈川県に住んでいました。
確かに80年代頃から横浜に独特な豚骨ラーメンがありました。
「豚骨ラーメン=九州ラーメン」と思っていたので、「こっちの九州ラーメンは麺が太いなあ~」と思っていました。
若者でしたので喜んで食べていました。

この「横浜版豚骨ラーメン」は、神奈川のラーメンとしては、正統派ではなかったですねぇ。
その時代も「ラーメン本」はありましたが、80年代の「神奈川県版ラーメンガイド本」は、実質「横浜中華街のガイド本」と同じようなもので、サンマーメンやタンメン、中華ラーメンが神奈川を代表するラーメンでした。

1994年 の「新横浜ラーメン博物館」オープンの時には、神奈川のラーメンとして「六角家」が入っていました。
それ以降は「家系の店」は、どんどん増えていったように思います。
私もいろんな店で食べました。



そんな「家系ラーメン」の称号を冠した、滋賀県栗東市の「横浜ラーメン山村家」。

店は県道2号よりも一本びわ湖寄りの道沿いにあります。
栗東駅から歩いて来ますと早歩きで15分、普通に来れば20分はかかるでしょうか。
ちょっと距離がありますね。

ラーメン・650円(2012年5月8日)
ラーメンは、並、中、大があり、トッピングの種類も多いです。
普通の「ラーメン」を注文しました。

券売機でチケットを買って店員さんに渡します。
家系は、たいがい券売機です。

先ほど家系の特徴として、麺の堅さ(堅め、普通、柔らかめ)、脂の量(多め、普通、少なめ)、味の濃さ(濃いめ、普通、薄味)が指定できると書きました。
山村家でもそれは可能なのですが、しばらくの間は「横浜家系ラーメンのスタンダードな味を知っていただきたいため、お好みはすべて標準で出させてください」とのことです。

家系の楽しみの一つとして、注文ごとのラーメンの種類(トッピング)と麺の量、お好みの詳細を、数人分まとめて聞き、いっさいメモなどを使わずフロアから厨房に大声で伝え、決して間違えることなくラーメンが出てくるというのが、パフォーマンスとしてこれまた家系の特徴なんですが、しばらくはそれは見られません。



スープ
茶色い色をした濁った豚骨スープです。
私の記憶では、家系のスープは白い豚骨というイメージだったのですが・・・。
調べてみましたら、家系のスープにもかなり幅があるようですネ。
濃厚豚骨でコッテリ脂っこい点は、まさに家系の味・・・懐かしいです。
スープは、それほど熱々ではありませんが、粘度のあるスープを、やけどをせず美味しく食べられる温度です。

家系の特徴のフリートッピングですが、「おろしショウガ、入れ放題」というのは、他のラーメンにはあまりないことですよね。
醤油スープにおろしショウガを入れたら、生姜湯になっちゃいますもんね。
家系濃厚スープだからこその組み合わせです。
味の変化を楽しみながら、いろいろ試してみるのがお勧めです。




たまたまかもしれませんが、麺はやや柔らかめでした。
もう少し堅めにしてもらったら歯ごたえがよかったかもしれません。
厨房の麺箱を見ると、酒井製麺とあります。
家系としては王道の麺を使用、横浜から取り寄せでしょう。

トッピング
大きな海苔が3枚。
チャーシューとホウレンソウ、ネギ。
必須パーツがそろっています。


別のお店の話で恐縮なんですが、大津市石山の「ラーメン桃李路」の「トンコツラーメン」のレポートの時、「家系ラーメンではありませんでした」と報告いたしましたが、今回「家系の幅」を考えてみると、あちらも極めて「家系的」なラーメンだったと言えるかもしれません。
「魚介家系」というところでしょうか。
余談になりました。

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食べたスタッフの好み度:★★★★☆ 3.9
食べたスタッフの満足度:★★★☆☆ 3.9

★営業時間
11:00~22:00

★定休日
月曜日

★所在地
520-3031 滋賀県栗東市綣10丁目1-26


★電話
077-554-0077

★公式webサイト

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