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しがまにあ

2011年11月22日

ちゃんぽん亭総本家 本店

ちゃんぽん亭総本家 あんかけちゃんぽん

2011年11月11日、ちゃんぽん亭総本家の、新しい本店が名神高速彦根インター近く、国道306号沿いに開店しました。
塔のような大きな看板を備えた、巨大な建物です。駐車場も余裕たっぷりです。
ちゃんぽん亭総本家 本店
1階は店舗、上は自家製麺の工場です。

ちゃんぽん亭総本家は、これまで5回レポートしています。
ちゃんぽん亭総本家・下坂本店(2007年4月10日)
ちゃんぽん亭をかべ・矢橋店(2007年9月25日)
ちゃんぽん亭総本家・大津パルコ店(2007年10月9日)
ちゃんぽん亭総本家・彦根駅前本店(2009年3月29日)
ちゃんぽん亭総本家 守山店(2009年4月11日)


ここで、「近江ちゃんぽん」について説明しておきます。

全国的にはチャンポンといえば「長崎チャンポン」が有名でしょう。
肉・野菜・魚介・かまぼこやちくわを中華鍋で炒め、白湯スープ(豚骨スープ)を加え太めの麺とともに加熱する麺料理です。

いっぽう「近江ちゃんぽん」は、具は肉と野菜、炒めるのではなく鍋で煮込み、スープは鰹と昆布の和風スープです。
近江の中でも、彦根が発祥の地です。

(ここでは、長崎チャンポンは「チャンポン」とカタカナで、近江ちゃんぽんは「ちゃんぽん」と、ひらがなで記載することにします)。

さてこの「近江ちゃんぽん」、上記のレポートでも、初期の名前はただの「ちゃんぽん」でしたが、途中から「和風ちゃんぽん」と変わり、現在は「近江ちゃんぽん」という商品名になりました。

はじめは、
「この近江の地では、これが『ちゃんぽん』だ」
ということだったのでしょう。
しかし途中から「長崎のチャンポン」に対し、「近江独特のちゃんぽん」であると、明確に位置づけされてきた経緯ということでしょう。

これには近年流行の「B級グルメ」の影響もありそうです。


ところで、当「滋賀のラーメン」は毎日2000前後のアクセスをいただいておりますが、滋賀県外からご覧いただいている読者はどれぐらい、いらっしゃるのでしょうか。

関東にお住まいの方に「近江ちゃんぽん」を説明するとき、「あっさりしたタンメンだ」という言い方をすれば、分かりやすいんじゃないかと思います(「湯麺(タンメン)」と書かれることもあります)。

「タンメン」をご存じの方にはこれでいいのですが、困ったことに滋賀を含む関西エリアでは、「タンメン」を出している店があまりありません。

関西にお住まいの方々のなかには、
「漫才師のギャグでタンメンという言葉は知っているけど、実物を見たことはない」
という方も多いのではないでしょうか。


あんかけちゃんぽん・780円(2011年11月11日)
さて、レポートです。
本日頼みましたのは「あんかけちゃんぽん」です。

「あんかけちゃんぽん」、
初めてこの名前を聞くと、「あんかけ」+「ちゃんぽん」ということから、「ラーメンの上に、野菜炒めをカタクリで閉じた八宝菜みたいな具が乗っているのかな」と思ってしまうかもしれません。
たとえば、横浜の名物「サンマーメン」は、そのスタイルです。


でも、違うんです。

ちゃんぽん亭総本家 あんかけちゃんぽん

スープ
「あんかけちゃんぽん」には、スープはないんです。
もしくは、スープは具と一体になってカタクリで閉じられ、全体的に「あん」になっています。

そのあんの味は、近江ちゃんぽんのスープと同じ。鰹と昆布の和風味スープです。
ちゃんぽんのスープと比べ、トロミがある分、味が口の中でまろやかに残ります。

この「具とスープがあんになって、麺にかかっているスタイル」なんですが、ちょっとおもしろいことがあります。

先日レポートしました長崎食堂もそうでなんすが、長崎チャンポン系の店では必ずと言っていいほどメニューに「皿うどん」があります。
「皿うどん」とは、揚げたり炒めたりした中華麺に、具材をあんかけしたものです。
名前は皿うどんですが、麺はうどんではありません。中華麺です。

一方、近江の「あんかけちゃんぽん」も、麺にあんかけしたものであり、彦根エリアのちゃんぽん亭総本家以外の、ちゃんぽんを出すお店でも、ほとんどのところで「あんかけちゃんぽん」がメニューにあります。


「長崎」と「近江」、チャンポン(ちゃんぽん)という名の「汁そば」があり、名前は異なるが「あんかけ麺」のサブメニューがある・・・。
違っているけど似ている・・・不思議な類似性です。


「あんかけちゃんぽん」は、「炒めていない、揚げていない皿うどん」とも言えるし、「あんかけちゃんぽん」が「皿うどん」の原型であるとも、言えなくもありません。

ちゃんぽん亭総本家 あんかけちゃんぽん


麺も、近江ちゃんぽんのものと同じですね。
ゆで麺にあんかけしたものですから麺が特別固くなく、あんと同じくらいの感じで、食べるときに一体感があります。
皿うどんの、パリパリとトロミの対比もおもしろいですが、あんかけちゃんぽんの具・あん・麺の一体感も、なかなかいいものです。
レンゲの上に麺を乗せ、あんを絡め、熱々のかたまりを食べる醍醐味は絶品です。

ただ、ゆで麺ですから、しっかり湯切りをしたとしても麺からしみだす水分で、食べ進むにつれて、だんだん「あん」が緩くなって行くのは仕方がないところです。

もし麺からの水分の浸透を止めて「あん」がゆるむのを防ぐには、麺の水分をもっとしっかりとばす必要があります。
それには麺を炒めるか、麺を油で揚げて完全に水分をとばしてしまえばいいということになります。
そうすると完全に「皿うどん」になるわけですね。

先ほど私が「あんかけちゃんぽんは、皿うどんの原型ではないか」と書きましたのは、そういうわけなんです。


トッピング
トッピングというよりは、具なんですが、キャベツ、ニンジン、ネギ、肉は豚のコマギレ肉、モヤシがたっぷり入っています。
麺と具、あんのボリュームで、これ一杯でおなかが、いっぱいになります。


話が脱線します。

「チャンポン(ちゃんぽん)」という名前をつけられて出されている料理のなかには、いろいろなものがあります。

この「あんかけちゃんぽん」スタイルの、「具とスープがあんになって麺にかかっている」麺料理のことを、「チャンポン」という名前で出している店が時々あります。

たとえば「豚まん」が有名な大阪難波の「蓬莱(蓬莱本館と551蓬莱)」に併設のレストランでは、「チャンポン」を頼むと、「スープがあんのラーメン」が出てきます。けっして長崎風ではありません。

さらに、この「スープがあんのラーメン」を、「タルメン」という名前で出している店もあります。(「タルメン」は「タール麺」や「タールー麺」という呼称の場合もあります)。
昔、「タルメン」というメニューを見て「タンメンの間違いかな?」と思って注文し、「スープがあんのラーメン」が出てきてびっくりした経験がありました。
ここで「タンメン」と「タルメン」は、「汁そば」と「あんかけ麺」の関係になるわけですね。
これは、たまたまだと思いますが。

「ちゃんぽん」をめぐる謎は、どこまでも尽きないのであります。

今回は「ちゃんぽん亭総本家」さんの、レポートからずいぶん脱線してしまい、すみませんでした。

メニュー
こってり派には、豚そばや豚そばブラックが、また激辛ファンにはチゲちゃんぽんと、好みに合わせて選べます。
セットやサイドメニューも充実しています。
ちゃんぽん亭総本家 本店ちゃんぽん亭総本家 本店ちゃんぽん亭総本家 本店
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食べたスタッフの好み度:★★★★☆ 3.8
食べたスタッフの満足度:★★★☆☆ 3.7

★営業時間
11:00~23:00

★定休日
なし

★所在地
滋賀県彦根市幸町74-1

★電話
0749-26-9139

★公式webサイト
http://www.chanpontei.com/index.html

★公式twitter
http://twitter.com/chanpontei





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Posted by ラーメン管理人 at 18:40 │彦根市
この記事へのコメント
はじめまして
去年関東から彦根に引っ越してきた者です。
美味しいラーメンを探し、このブログに行き着きました。
知らないお店が沢山知れて助かりました。

私も近江ちゃんぽん食べましたが
おっしゃる通り、関東人への説明は『たんめん』
すごく納得でした^^

また見させてもらいに来ます。
Posted by masa at 2012年04月02日 23:48
masa さま。
コメントありがとうございました。
麺類好きでいらっしゃいますか?
彦根はいいお店が集まっています。

滋賀のラーメン・ライフを満喫してくださいませ。
Posted by 第一郎 at 2012年04月04日 18:58

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